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ハイドロリリース(Hydro Release)治療

『ハイドロリリース(Hydro Release)治療』は、特に筋肉や筋膜に対する治療法の一つで、筋肉の緊張や痛みを和らげるために用いられます。一般的には、以下のような手順で行われます。

 

生理食塩水の注射

通常、ハイドロリリースでは生理食塩水(0.9%の塩化ナトリウム溶液)のみを注射します。この溶液は身体に自然に存在するものであり、安全です。

注射の方法

当院では、患部により正確に処置を行うため超音波(エコー)を用いて、注射を行っています。エコーガイド下に施行することで、他の組織損傷を避け、ミリ単位で正確に患部に対する処置が可能です。

 

 

注射の部位

痛みや緊張のある神経、筋肉、筋膜に直接注射します。

作用機序

注射された生理食塩水が、筋肉や筋膜の間の結合組織を物理的に広げることにより、筋肉の緊張を和らげ、血流を改善し、痛みを軽減するとされています。また、炎症を軽減し、神経の圧迫を減らす効果もあると考えられています。

 

 

【利点】

生理食塩水【塩水】と少量の局所麻酔剤を使用するだけなので、薬剤による副作用が少ない点が挙げられます【低侵襲】。また、運動療法において理学療法士による徒手療法に抵抗した場合に、効果的に症状を改善できることが期待できます【治療期間の短縮】

【欠点】

治療効果は、原疾患の病態の重症度に依存するため、症状の改善程度は個人によってばらつきが出ます。しかし、効果が不十分でも繰り返しの処置で改善が見られるケースもあります。

 

ハイドロリリースは、主に以下のような症状や疾患に対して適応されます。

1. 筋膜性腰痛症

急性腰痛で激しい痛みに対して適応することで、即時的痛みを緩和することができます。

2. 関節周囲の炎症や痛み

肩こりや五十肩などの頚背部痛、膝や肘などの関節周囲の腱付着部障害にも適応されることがあります。

3. 運動器障害 (Musculoskeletal Disorders)

スポーツによる筋肉や腱の障害、筋肉痛、捻挫、肉離れなどの運動器障害の回復を促進するために使用されることがあります。

4. 頚部の痛み

頚椎症性神経根症による頚部から上肢への痛み、しびれに有効な場合があります。

5. その他の慢性的な痛み

繰り返し発生する慢性的な筋肉の痛みや不快感、筋膜の緊張による痛みなど、一般的な慢性疼痛の管理にも利用されます。

 

 

これらの適応症状に対して、ハイドロリリースは比較的非侵襲的な治療法として、安全かつ効果的に症状の緩和を目指すことができます。ただし、具体的な治療計画や症状に応じた適応判断は専門医の診断に基づいて行われるべきです。適切な治療を受けるため、まずはお気軽にご相談ください。

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